273人が本棚に入れています
本棚に追加
「大事なもの入ってるかもって思って。和室のところも触ってない」
「ここには有吏の仕事に関するものはない。それを心配してるなら」
叶多は、よかった、とつぶやいてうなずく。
「触ってほしくないっていうのはないから遠慮しないでいい。けど、エロ本とかDVDが出てこないって保証はない」
云い添えると叶多は笑いだす。
「見たりするの?」
「どう思う?」
「そうだったら普通っぽくて安心する」
今度は戒斗が笑った。
「おまえらしい答えだ」
「明日は仕事?」
「明日一日は完全オフになってるけど、有吏に顔を出さないといけない。午後から出る。あさってからまた夏の最終ツアーで、帰ってくるのは三十一日だ」
最初のコメントを投稿しよう!