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気がつくとそこは、白い部屋だった。
自分の腕には、何かが刺さっていた。
怖くて、抜いてしまった。
血が流れたが、そんなことより
ここは、何処なのか、不安になった。
そうすると突然ドアが開いた。
「あれ、起きたの」
白いよう服を纏った、男の人が入ってきた。
「点滴抜いちゃったの?
あっ、血が出てる、見せてね」
腕が伸びてきた、その腕に噛みついた。
「いって」
手を引っ込めた。
その人の顔は歪んでいた。
その時の僕は、ビクビクしていた。
分からない場所や人
慣れない環境に緊張した。
また、ドアから人が入ってきた。
「どうした、兄さん」
「ちょっと、噛まれちゃって」
「それくらいでビビるなよ」
あの時、父の死をあっさり伝えた人がいた
「お前の名前はなんだ。
役所に行っても分からなかった。
お前には、戸籍が無いんじゃないか」
訳の分からないことを言ってきた。
「名前くらい、分かるだろう」
腕が伸びてきて、噛みついた。
でも、その人は、引っ込めることもせず何もしてこなかった。
思わず、噛むのをやめた。
「どうなんだ、お前の名だ」
「なまえって、なんだ」
「いつも、何て呼ばれていた」
「こうた」
「高松こうたか」
「僕は、こうただ!」
「そうか」
そういうと直ぐにその人は出ていった。
なんだか、分からなかった。
その後、色んな分からない事を沢山
言われた。
意味が不明だった。
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