第1章 陣痛

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症状を告げると急いで来るように言われた。 病院の玄関口に看護師が待機していた。 祥子はストレッチャーに乗せられて処置室へ 運ばれた。美奈子が廊下で待っていると、 看護師に呼ばれた。 「吉川さんのご家族の方。」 「はい。」 「赤ちゃんのお父さんは?」 「今出張で海外に行ってます。…そんなに 危ないんですか。」 「もう陣痛が始まっているのでこのまま 分娩に入ります。」 「予定日までまだ一ヶ月あるのに?」
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