第1章 陣痛

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このまま死なせてなるものか。約束を果たす 為に本音をひた隠して祥子に関わってきた のに、今祥子が死んだら美奈子の苦労は水の 泡だ。彼女には生きて良心の呵責に苛まれて 苦しい思いをしてもらわねば割が合わない。 わたしの何倍も苦しむために、あなたは 生きなければならない。 美奈子は様子を伺いながら外へ出た。携帯の 電源を入れると耀達から何度か着信があった。 美奈子がメールを書き始めたところへまた 耀達から着信した。
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