第1章 陣痛

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いようと―――そう呼ぶに相応しい感情で あるとして、自分の友人と同衾した男を受け 入れることは出来ない。どれほど辛かろうと これだけは譲れない。 たとえ祥子が妊娠しなかったとしても、 耀達が彼女の手に堕ちた時点で美奈子との 縁は途切れたのだ。美奈子は無事男の子が 産まれたことを耀達にメールして、あの 隠れ家へ車を走らせた。 耀達はメールの受信を知らせる バイブレーションを感じて止静を解いた。 僧堂の外へ出てメールを開けた。『男児誕生
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