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ことも。
彼女の心は氷のような冷たさで満たされた。
寂しさがこみ上げ涙が流れた。わたしは
これほどまでに本多くんに心理的に頼って
いた。ならばこそ、これ以上は近づいては
いけない。本多くんの心を乱してはいけない。
だけど、せめてもう一度会いたい。
祥子は鈍い痛みを感じた。どこか遠くで
生じているような微かな痛みだった。
美奈子は隠れ家で一人坐っていた。和蝋燭の
炎が風に揺れ、影も揺れる。彼女はずっと
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