奇跡の時間

9/9
前へ
/14ページ
次へ
[あとがき]  真司と別れた後に福与は立ち止まり、静まり返った夜道で月を見上げて口を開く。 「最低でも百万は頂戴するつもりだったのに……分かってるよ、だから十万にしてやったじゃないか。まったく……うるさいねえ。他の家族達も気になるんだろ? 早く行きなよ」  そう口にしながら月を見つめる福与は、少しだけ口元を緩ませて再び歩き出した。
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!

25人が本棚に入れています
本棚に追加