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ここは彼らの森らしい。
立ち話もなんだからと、彼らが住む木で作られた小屋に案内された。
目の前に座っている2人。
やはりどう見ても同じ。
違いなどない。
「それでどうしてアリスは…」
「この森に居るのかな?」
とりあえず経緯を話す。
『で…白ウサギを追ってるんだけど、どこに行ったか知らない?』
「アリスの願いは」
「白ウサギの行方を知る事かい?」
『うん、そんなとこかな』
「「ならゲームを」」
ゲーム…
ここの住人はゲームが好きなのだろうか。
いやそれよりも。
またあの花畑の様な惨事にはならないだろうか。
あれこれと考えていると彼らは口を開いた。
「ルールは簡単」
「どちらがダムで、どちらがディーか見分ける」
「当たればご褒美」
「外れれば重い罰」
歌の内容と同じ事。
だけど、2人を見分けるなんて簡単な事じゃない。
なにせ双子だけあって、彼らは本当にそっくりなのだ。
そっくりディーと
そっくりダム。
アリスは困った顔で2人を眺めた。そんなアリスを見て2人は何故か切なげだった。
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