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天皇家の未来を考えた
日本の皇室は、紀記起源では今年が2676年で、古代史研究家の定説でも1700年近く続いている。
かっては、エチオピア皇室が、シバの女王の子孫とされて、日本の皇室とその歴史を競っていたが、革命で没落してからは、日本の皇室=天皇家は、世界の王皇室(王室と皇室では実は格が違う。皇室が上位です)中でもダントツの長い伝統を持っている。
天皇家は、今でこそ皇居=江戸城に住んで居るが、京都の御所を見れば理解出来る事だが、あれほど警戒の緩い場所に千年も住み続けた皇帝や王は世界には居ない。
何故それが可能だったのかというと、天皇家は、権力では無く権威で天皇家自体を守って来たのだと思う。
そこには、古代から続いている天皇家の霊的神性が大きく作用しているだろうし、天皇家が、自己の欲望を肥大させない家系だという事も重要な要素だと思う。
確かに律令制度がしっかりしていた時代は、何度も遷都を繰り返してもいたが、その時代でも、天皇家は京都御所程度の無警戒に近い住まいに住んで居た。
この無警戒さこそが、天皇家と国民との間の、親密さと権威の強さの証明なのではないのだろうか。
日本書紀にある一書の数から考えても、天皇家の天孫降臨伝説以外にも、異伝があった可能性もあり、日本独自の、怨霊を神へと転換する信仰からすると、偉大な英雄であり、悲劇的な最後を遂げた人物の子孫なのかとも思うのだ。
それは、日本武尊以上の英雄の物語だったかも知れず、そこに天孫降臨伝説が乗った気がする。
つまり、天皇家は、偉大な霊力=神力を持つ家系として、権力を無くしてからも権威を持ち続けたのだと思うのだ。
そして、天皇家は、権威を権力に無理に変えようとはせず、武士の時代に多少は抵抗したが(後醍醐天皇の親政と南北朝時代など)以後は長い時間を祈りの中で過ごし続けた。
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