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僕が最初にハッキングしたのは銀行の機密ファイル。
掲示板のハッカー達が言っていたようにやっていくと、面白いように個人情報が見れた。
それで、そのデータを使って銀行のお金を引き出したんだよ。
僕はその日、犯罪者になった。
半年以上経った今でも特定されていない。
銀行をハッキングして大量のお金が手に入り、調子に乗った僕は、次々と違う銀行をハッキングしていった。
毎回違う場所を経由してアクセスしてたし、ソフトウェアも事実上変えていた。
まだ、1個も見つかっていない。
警察も馬鹿だなって思うよ。
こんな僕みたいな素人でもハッキング出来るし、おまけに捕まらない。
10程の銀行をハッキングし終わった頃、僕はつまらなくなっていた。
お金は手元にたくさんあるけど、生活費以外に使おうとは思ってない。
だから、お金もずっと残ったまま。
一生働かなくても生きていけるぐらいのお金は持っている。
そのとき、ふと思った。
警察は何をやってるんだ?
こんな悪党を野放しにしてていいのか?
だから、僕は警察の個人ファイルをハッキングした。
その情報は犯罪者達に売った。
あの日から何ヶ月か経ったある日。
新入社員が入ってないか見ようとまたハッキングした。
すると、
「お前は誰だ!!?」
パソコンのスピーカーから怒鳴る声が聞こえた。
僕はびっくりして、一瞬仰け反ってしまった。
きっと、警察は正規のハッカーを雇ったんだろうな。
でも、その頃の僕はもう、ネットの中では怖いものなど何もなかった。
僕はハッキング仕直して、あっち側に僕の声が聞こえるようにした。
「やっと僕のこと見つけてくれたんだね。うれしいよ。
これからが楽しみだ。」
僕はそのあと、後始末をしてからパソコンを閉じた。
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