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ここは、奈良の公園の青々とした芝生。
そこには、沢山のニホンジカ達が屯していた。
奈良のシカ達は、古くから『神の遣い』として崇められていたので、日本中の山のシカ達のように「増えすぎた」とか「食害」とか言って殺されることは無い。
幸せなシカ達。
毎日全国からやって来る、人間の観光客達に愛想を振る舞い、
時には『シカせんべい』を貰い、
というより・・・
『シカせんべい』を貰う為に人間の観光客に愛想を振り撒き・・・？
この公園には、シカ達の楽園。
皆、優遊自適な生活を送っていた。
だが・・・
この平穏な日々が突然、まだ知らぬ不可抗力で壊されるとは、このシカ達には知らなかった・・・
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