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翌日。午後から、今日は正真正銘のデート。俺は休みだし、彼女は昨日の夜のうちに結構打ち込みを終わらせたらしい。
白いフワッとした可愛らしいワンピースに茶色の編み込みのサンダル姿の彼女はついさっきまで、恐ろしい昼飯を食べていた。
俺の分も用意してくれていた、昨日多めに作って残していたというカレー。彼女は超大盛りで、しかもご飯には真っ赤な生の唐辛子が突き刺さっていた。
ルゥもギリギリ入っていてやたら赤い。俺の分は普通の色だったから安心して食べられたけど、彼女は超甘党で超辛党?
もはやゲテモノレベル。が、今日は考えない。だってデートだから。俺もいつもはスーツだけど今日は私服。
思い切って手を握ってみると、彼女は一瞬驚いたものの照れくさそうにはにかんで握り返してくれた。可愛い。
昨日と違って楽しそうだし、可愛いし、笑ってくれるし、可愛い。ちゃんとデート。
「昨日はCDショップでしたね。今日はどこに行きましょうか?」
「だめ、そこは彼氏である立花君がエスコートしなきゃでしょ?まさか、デートプラン考えてないとかじゃないでしょうね?」
図星である。けれど、朝起きてすぐ「デートしよっ」なんて言われたら誰だって気が動転して頭も働かないだろう。
とりあえず俺の愛車に乗せてドライブ。さて、どこに行こう?
「水族館に行きましょう。今日は平日で人も少ないですし、今はスタンプラリー……は、小学生まででした。すみません」
「いいよ、行こう行こう!ふふっ、楽しみー」
たまに勉強を教えている近所のチビッ子に教えてもらってよかった。定番のデートスポットだからペアアクセとかもあるはず。買おう。
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