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彼女の性格を考えれば子供のようにはしゃぐのかと思いきや、着いてからずっと落ち着いた様子で俺の手を握ってくれている。
たまに「この魚は何でこんな変な名前なのか知ってる?」と、指を差して解説してくれる。
得意げというわけでもなく、優しく微笑みながら丁寧にわかりやすく解説する姿は、生物学の先生のよう。博士みたい。
俺は楽しんだ。純粋に、精一杯水族館を楽しむ彼女を見て、楽しんだ。夢中になっている彼女が可愛くて、綺麗だったんだ。
帰りにペアストラップも買えた。大中小のクラゲがついている、涼し気なストラップを、それぞれケータイにつけた。
上々だな。次のデートは足を延ばして動物園を提案したけど、こっちは「うん、考えとく」って言われたよ。
次はきちんとデートプランを用意しておかないとな。一生の思い出になるくらい楽しく、幸せを感じてもらえるように。
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