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「あぁ、頬につきまくってますよ。あっ、お昼前なんですから残りはおやつですっ」
3口で食べきった彼女のクリームまみれの頬をティッシュで拭っている間に手がケーキの箱へ。ギョッとして慌てて蓋を閉めた。
うわっ、可愛くむくれてる。ケーキ、そんなに好きなんだ。渋々「うん」と頷いた彼女はケーキを冷蔵庫へ。
昼飯はどうするかと尋ねると、戸棚を指さして「カップ麺がいいな!」とニッコリ。意外や意外。
戸棚からコンビニ袋に入ったカップ麺2つを取り出し、ちょっと早い昼飯を用意し始める。ついさっきケーキを食べたよな?
まぁこれも彼女を知るためだと思えば。SEVENじゃなくて神谷さんを知ることになってしまったけど。
俺に用意された塩ラーメンの大盛り。俺が好きな種類も好きなメーカーも合ってる。
彼女のは味噌ラーメンか。って……出来上がってさぁ食べましょうと箸を持つ傍ら、彼女は味噌ラーメンに白い液体をブリュリュッと投下。
「…………」
信じられない過ぎて声も出ない。だって、味噌ラーメンに、練乳!?イチゴにかけて食べるあの甘い練乳を!?
しかも、ちょっと混ぜてから上機嫌で食べてるし。そうか、彼女は少々特殊な味覚をお持ちのようだ。うっ、吐きそう。
「ん、いる?」
「イエ、俺はこのままが良いです」
なんというか、昨日と食べ方すら違うような。昨日は清楚に綺麗に食べてたのに、今日は大口開けて終始ニコニコ。
何か良いことでもあったのか?
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