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修三は根は真面目なのだが、操のきつい言葉を聞くたびに嫌気がさして家を出たくなる。
そう言う気持ちだから、仕事にも熱が入らず悪友に誘われて博打をするようになった。
そのせいで修三は肩身の狭い思いをする事になる。
嫁である、操は、何時も修三をなじっていた。
「あんた、それでも男かね。農家に婿に来たならば、朝から晩まで働かななんねえ。なのに何呑気に博打なんぞしておるんやね」と毎日ののしられていた。
修三と操は好きで結婚したわけではない。
親同士が決めた事だった。
元来、農家の仕事は修三には向いておらず、たびたび、抜け出しては博打をやりに行くのだった。
操はそんな修三が歯がゆくてならなかった。
自分は懸命に野良仕事をしているのに、なして夫である修三は呑気に博打ばかりしておるのだ。
だから余計に操は修三にきつく当たる。
そうでないと、自分の両親にも顔向けできなかった。
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