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ーーー*** 朝、十時に駅前ですよ! 忘れないで下さいね! 何度、このラインが送られてきただろう。 そんなに私がデートを了承した事は、おかしいのだろうか。 それとも、ドタキャンするとでも思われているのか。 どっちにしても、失礼な話だ。 約束の場所に十分前に到着したのに、すでに彼の姿がそこに。 キョロキョロと辺りを見回している姿に、どれだけ楽しみなんだ…と、呆れた笑いが込みあげる。 「……佑くん」 「美憂さんっ!」 私の呼びかけに勢いよく振り向くと、満面の笑顔で駆け寄ってくる。 「ほんとに来てくれたんですねっ!」 「約束したんだから、ちゃんと来るよ」 「いや、何か信じられなくて…。嬉しいっす!」
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