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「え!…無理無理無理っ!こんなの着たことないし……それに、こんな可愛い系の服なんか、私には似合わないって!」
「そのセリフは、着てみてから言ってくれる?」
そう言って、近くにいた店員さんに声を掛けると、私の意思は無視して試着室へと押し込められた。
「ごゆっくりどうぞー」と言いながらカーテンを閉められる。
私は諦めて、手にしたトップスへと袖を通した。
鏡に映る自分とにらめっこしていると、カーテン越しに美憂の声が聞こえた。
「詩花、どう?開けていい?」
自らカーテンを少し開けて、その隙間から顔を出す。
「…やっぱ無理。全然似合わない!」
「何言ってんの。いいから見せて!」
シャッーとカーテンを開けて、普段着たことがない服に袖を通した私を、まじまじと見つめる。
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