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「え!可愛いよ!」
上から下まで何度も目線を往復させる美憂が、まるで面白いことを思いついたかのように、キラキラした顔をしている。
「詩花、これ買うべきだよ!」
「ええっ!?」
「たまには、いつもと違う感じで攻めるのもアリだよ!それに……」
私の耳元に顔を近付けて、コソっと囁く。
「……ハル君に見せたら、喜ぶんじゃない?」
………まるで、悪魔の囁きのように、私の弱いところを突いてくる。
「お疲れさまでしたー。いかがですかー?」と近づいて来る店員さんに、「あ、買いまーす!」と私の代わりに勝手に返事をする。
「ありがとうございました!またお願いしまーす!」
店員さんに見送られながら、お店を後にする。
結局、あれから美憂オススメのワンピースも試着させられて、トップスとワンピース、二着お買い上げすることとなった。
「ふふふ。いい買い物できたね~!」
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