7

7/30
前へ
/456ページ
次へ
フォークを口に運びながら、今度は私が美憂に話を振ってみる。 「……美憂は?」 「ん?」 「あれから……どうなの?」 佑くんとデートした後、一度も槙さんのお店に行っていないと言っていた美憂。 佑くんとは、よく連絡を取るようになって、二度ほど食事をして、今日もこの後、約束しているらしい。 「槙さんのお店にはね、あれから一度行ってみたの」 ふと、目を伏せて何かを思い出しているかのような仕草をする。 「……いつもと何も変わんなかった。……ほんといつも通り」 笑顔を浮かべてはいるけれど、無理して笑っているように思えた。
/456ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2076人が本棚に入れています
本棚に追加