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ーーーーー槙side
「お疲れっす!お先、失礼しゃーす!」
無駄にテンション高めの佑が嬉しそうに帰っていく。
あんな顔をするのは、美憂の前でだけ。
………つまり、今から美憂と会うという事だ。
「あいつ、テンション高ぇな。またデートですかね?」
隣で唐揚げを盛り付けながら、律が俺に話を振ってくる。
「……さあ。無駄口叩いてねぇで、手動かせ」
「すいませんっ」
…………そんなこと知るか。つーか、知りたくねぇよ。
相変わらず顔には出さずに、心の中でだけ毒づく。
カラランーー
入口の扉が開いて、店員に案内されながらやってきたのは、詩花。
「あれ?詩花さん、珍しく一人っすか?」
「そう、一人。ここ、いいよね?」
ドカっと俺が作業している目の前に座る詩花。
いつもなら、ここは美憂が座っている場所。そこに詩花がいるのは、何か落ち着かねぇ。
……………というか、視線が怖ぇ。
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