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その視線に気付かない振りをして 「ビールでいいか?」 「烏龍茶でいいです」 やけに突っかかってくる言い方に、何かしたかと身に覚えのない出来事を思い出すけど、さっぱりわからない。 オーダー通り、烏龍茶が置かれると一気に半分くらいを飲み干した。 「……なに?荒れてんの?」 「今日、佑くんは?」 俺の質問は華麗にスルーして、キョロキョロと辺りを見渡す。 「佑は、早上がり。さっき帰った」 「へぇ、ふぅん、そうなんだぁ」 流石に何が言いたいのか、俺にも分り易すぎる態度の詩花に、小さく溜息を漏らす。 「………何が言いたいわけ?」
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