2076人が本棚に入れています
本棚に追加
その視線に気付かない振りをして
「ビールでいいか?」
「烏龍茶でいいです」
やけに突っかかってくる言い方に、何かしたかと身に覚えのない出来事を思い出すけど、さっぱりわからない。
オーダー通り、烏龍茶が置かれると一気に半分くらいを飲み干した。
「……なに?荒れてんの?」
「今日、佑くんは?」
俺の質問は華麗にスルーして、キョロキョロと辺りを見渡す。
「佑は、早上がり。さっき帰った」
「へぇ、ふぅん、そうなんだぁ」
流石に何が言いたいのか、俺にも分り易すぎる態度の詩花に、小さく溜息を漏らす。
「………何が言いたいわけ?」
最初のコメントを投稿しよう!