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「……っ…え、ハーー」
最後まで言う前に、ハルの唇で塞がれる。
久し振りに触れるハルに、全身が震えた。
「……んっ……ハ…ル」
夢中で貪るキスに、息が上がる。
呼吸もままならなくて、唇を逸らしてみても、またすぐに塞がれる。
「……んんっ……」
ハルの服をギュ、と握りしめる私の手に気付いて、やっと唇が解放される。
「……しい、なんでここに?」
「……ハルこそ……」
ここに来れば、もしかしたら会えるかも……。
心のどこかでそう思っていたけど、まさか本当に会えるとは思っても見なかった。
「…仕事大丈夫なの?」
「ああ、今日はもう終わった」
冷蔵庫から、ミネラルウォーターを二本取り出す。キャップを開けて、私に手渡す。
「……ありがと」
「で、何で寝てたわけ?」
そう言われて、パッと時計を見上げると、すでに23時を回っていた。
「……うそっ!もうこんな時間!?」
思った以上に寝てしまっていたことに、我ながら呆れる。
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