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「もう、今日はこのまま泊まっていけよ」
「……でも…」
心配する私のことなんかお構いなしに、にこやかな笑顔を向ける。
「心配いらねぇよ。たまたま、しいがいただけ。……だろ?」
ニヤリ、と楽しそうに笑うハルに、嫌な予感がする。
スッ、と立ち上がるハルが、ソファに座る私をじりじりと追い詰める。
「……さあ、ベッドいくか」
「ちょ……それは……」
「なに?嫌なわけ?」
完全に逃げ道を失った私は、覆い被さるハルに見下された格好で、痛い視線を浴びる。
「そういうことじゃ……」
「しいは、俺に触れたくないわけ?」
私の手を取ると、自らの口元に誘導して、指先にチュ、とキスを落とす。
手の甲、掌、手首へと順に唇を這わしていくハルは、私の反応を楽しんでいる。
「これでもまだ、我慢する気?」
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