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いつもなら抹茶白玉パフェを食べるところだけど、今日は我慢。肌を見せる季節は、少し気を抜くだけで大変なことになる。
「……美憂、遅いな」
「化粧でも直してるんだろ」
心なしか、さっきより槙さんが元気がないように見える。私は小さな声で、コソっと聞いてみた。
「……ね、槙さんって………美憂のこと……好きだよね?」
「は?」
バッと顔を上げたかと思えば、目を丸くして私をじっと眺める。顔には、焦りというより呆れた色が滲んでいた。
「………え?……違った?」
「……何でそう思うわけ?」
真剣な顔を向けられて、もしかして踏んではいけない地雷を踏んでしまったのかも……なんて思っても、後戻りはもうできない。
「……あ、美憂を見る目が優しい気がするし……いつも楽しそうに言い合ってるとこ……とか?」
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