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覗きこむように、美憂の顔を下から見上げる。 美憂は、ぐいっと目元を拭うと 「詩花………私、槙さんが好き!」 「………え?」 突然の告白に、私は目が点になる。 周りを行き交う人達が、チラホラと私達へと視線を投げかける。 こんな道の往来で立ち止まっているもんだから、通行の邪魔だと言わんばかりに、冷たい視線も混じっている。当然といえば当然だ。 「初めて会った時から………ずっと好きなの……」 「美憂………」 「さっきはごめん……ちょっと槙さんと……やり合っちゃって……」 そう言葉にすると、またじわっと涙が溢れてきたのか少し顔を歪める。 私はポンポン…と軽く背中を叩くと、ゆっくりと端に寄ってガードレールにもたれかかる。 「そっか……」 今は何も言わずに、ただ傍に寄り添っていた。
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