奏×リカ

6/56
前へ
/456ページ
次へ
俺はドアを掴むと、ガッと開いて中に押し入る。 俺の勢いに押されたのか、少しびっくりしたように見上げながら、後ろに後退った。 「………なにやってんの?」 「……え?」 「義母さんの電話、無視してなにやってんのか聞いてんの」 見たところ、何かされた様子もなければ、怯えてる様子もない。 俺はリカの返事も待たずに、靴を脱いで勝手に部屋の中へと入っていった。 「ちょ…っ、ちょっと待って!」 そんな声は無視して、リビングに一歩足を踏み入れる。 テレビの光だけが部屋の中を照らしていて、手探りでスイッチを探し当てると、部屋の電気を点けた。
/456ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2087人が本棚に入れています
本棚に追加