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モニターを確認して、すぐに玄関へと走り、ドアを開ける。 「どうして……っ」 ぐいっと身体を押しこむように、玄関へと滑り込む。バタンとドアが閉まったと同時に、抱きすくめられた。 「……俺は、我慢できない」 耳元で囁く声に、抑えきれない想いを抱えて、ギュっと背中に手を回した。 「…私だって……っ」 その言葉を飲み込むように、ハルの唇に塞がれる。 狭い玄関で、二人の少し荒い息遣いだけが響いている。 唇が少し離れたその一瞬に、ぐいっと腕を引かれて、気付けばベッドの上。 驚きの余り目を丸くした私と、上から鋭い目つきで見下ろすハルと、視線が交わる。 「……ハ…ル?」 「詩花は、いつ会えるかわかんねぇのに平気なんだ?」
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