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私達が会うことを許されているのは、あのマンションだけ。 今日だって、もしバレたら何を言われるかわからない。 「しいは何も心配しなくていいんだよ」 そっと優しく重なる唇。 伝わる体温が、今までの不安や寂しさをゆっくりと溶かしていく。 「……ハル」 「……続き…する?」 さっきパーカーのチャックをおろされたままだったのを思い出して、サッと前を閉じる。 「………しない。仕事戻らなきゃダメでしょ」 「一回くらいなら、ヤる時間あるけど」 「しない!………だって、もう我慢しないから」 「ん?」 少し恥ずかしくなって、ハルから視線をずらす。 「会いたい時は………来てくれるんでしょ……?」
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