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自分の立場なんて、嫌っていうほど理解っている。解っていても、しいのことになると止められない。 「………ただ好きなだけなんだよ」 「………」 「……しいが好きなだけだ……」 俺とマネージャーの間には、沈黙しか流れない。 車は見慣れた道を走り、その景色をぼーっと眺めていた。 テレビ局に着いて、無言で車を降りようとする俺に 「ハル、あなたには何万人ものファンがいるのよ。いい加減、覚悟を決めなさい」 マネージャーの言葉に、小さな溜息が零れる。 そんな事、改めて言われなくたって理解っているんだよ。 「覚悟なら、いつでも出来てるよ」 そう残して、俺は車を後にした。
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