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ドクン…と高鳴る鼓動は、今度は私のものだとはっきりわかる。 「………」 「美憂さんのこと、ずっと見てきたんで……嫌でもわかりますよ…」 苦笑いを向けたその顔が、私が槙さんに向ける表情と重なって、ギュっと切なくなる。 佑くんと私は、ある意味、気持ちを分かり合える同士だ。 「俺にもチャンスを下さい。もっと俺のことを知ったら、好きになるかもしれないですよ?」 「……佑くん……」 「とりあえず、今度の休みデートしません?」 ニコっといつもの人懐っこい笑顔を向ける。 私は少し俯いて、返事に困っていると ーードーーン! 花火の開始を告げる大きな花が、夜空に広がった。
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