5人が本棚に入れています
本棚に追加
凜が恐る恐る見上げると
長い髪を 後ろに結い上げ
涼しげな二枚目風貌の男と目が合った。
「まだ子供だろ。それにかなり可愛い顔の子娘だ。お福の張り手は跡が残りそうだ。俺に免じて大目に見てくれよ」
「源氏の旦那!」
お福は手を下ろし、
凜から離れると
「月翔はまだ客ついてんだろう?俺が、凜か…この子娘に良く良く言い聞かせてやるよ。女将に俺がきたこと言ってくれな。ちょっとその辺まで出るからよ」
源氏と呼ばれた男は
凜の手を引きながら
少し離れた 吉原内の小さな社の神社に連れてきた。
最初のコメントを投稿しよう!