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まだ季節は五月だろうか
暑さ到来前で、夜なのにまだ風が気持ち良くそよぐ 三日月の晩だった。
源氏は着物の袖口から
金平糖の包みを 凜に見せる
色とりどりの金平糖に
凜は パッと笑顔を見せる
「綺麗な粒々、これなあに?」
「これか、金平糖て言うんだよ。女やガキは好きだよな、こういうの。月翔もこの金平糖が好物でな、食ってみ。甘いぞ」
凜は少量、手に取り口に
入れる。
甘さが口に広がり
だんだん落ち着いてきた。
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