12 プライド

6/18
前へ
/127ページ
次へ
金利は借金の残高にかけられるものだから、元金が減れば利息も減って当たり前の話だ。 具体的には、50万借りて18%の利息という契約なら、初月返済時の利息は7,397円。 毎月2万円ずつ返済する予定なら、2万円のうち、7,397円は利息に当てられるわけだ。 すると50万の借金のうち、12,603円を返した計算になるから、借金の元金は487,397円になる。 すると、次月にこの元金にかかってくる利息は7,210円。 前月より減って当たり前なのだ。 毎月、定期額を返済していけば、間違いなく利息は減っていくのだ。 なのに、香菜が金を借りた会社の中には、この計算が、きちんと反映されていないところがあった。 このことを、香菜は計算書にして、いくつかの信販会社と支払額の交渉をした。 そうしたら本当に、支払わなければならない金額が、なんと半分くらいになった。 香菜はこれまで、自分が借金の元金のいくらを返済しているのか、ちっとも理解していなかったのだ。 相手方に言われるままに、金を返していた。 まともな信販会社なら、ちゃんと自動計算してくれるはずなのだが、簡単に金を借りられる会社になるほど、ちょっと、まともでないところが多すぎる。
/127ページ

最初のコメントを投稿しよう!

143人が本棚に入れています
本棚に追加