12 プライド

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「な、長島さんとこで一本化? そんな話は聞いたこと……」 男たちは言い募ろうとするが、 「うるせぇって言ってんの。この話はもうてめぇらの親分さんとウチで、話が出来てんだから、てめえらがグダグダ言う筋合いねぇだろうが」 長島が一喝すると、諦めたように、次々に車に乗り込んで、やっと行ってくれた。 香菜はホッと息をつく。 しかし、そうなっても夏樹は香菜を離してくれようとしないので、 「……夏樹?」 不思議に思いながら呼びかけると、 「いつまで、ふたりくっついてんの。それ、ぼくに見せつけてるつもりかい」 長島のイヤそうな声がかかった。 夏樹はピクリと反応し、一度だけ、ギュッと強く香菜のことを抱きしめる。 それから、ふわりと上体を起こした。
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