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ちょっとひどい言われように、香菜が言い返そうとするも、
「川上氏の研究成果と、キミとの間には何も関係なんかないだろう」
そう言われてしまうと、グッと詰まる。
確かに、香菜はキヨの研究には、何も関係していない。
研究どころか、キヨとの間柄自体も、もう恋人でも友人ですらない。
だから長島が言うことは、
「勘違いしないでよ。ぼくの名前ぐらい彼に伝えられるでしょうって言ってるだけ。キミには特別なことは何も期待していないよ。せいぜい世話になったとでも言ってくれたら御の字さ。
紹介さえすんでしまえば、彼の研究のどうこうは、あくまで川上氏とぼくの間の問題だしね」
キツいけれど真実だ。
それに、
「キミは勘違いしているようだけれど、これは川上氏にとっても絶好の条件のはずだよ。彼の研究に期待して、ウチがスポンサーになろうってんだからね」
確かに、いつも研究費用に苦労している大学にしたら、長島の申し出はありがたいものだろう。
研究室はいつだってスポンサーを探している。
それはキヨが所属するチームも、キヨも同じこと。
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