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授業が終わり、ホームルーム真っ最中。
担任の優美ちゃんが「ゴールデンウィークに明日から入ります・・・」と連休中の注意事項や大学受験の話しをしている。
俺は窓の外をぼんやりと見ていた。
窓の外にはグラウンドがあり、下級生が部活準備をする姿が見えた。
そうこうしてるうちにホームルームも終わり。
鞄を持って立ち上がろうとしたとき、「柊君。ちょっとお話いい?」
話しかけてきたのは、成績学年2位の椿奏(つばき かなで)。椿は、身長160センチ、目はくりっとして、前髪ぱっつんで真面目系。性格はめちゃくちゃ明るく、誰とでもよく話しよく笑い、いつも楽しそう。
特に用事も無かったので「いいよ。何?」
「屋上で・・・お願い。」
と一言残し、踵を返して走り去って行った。
首をかしげていると、バン!と椿が出て行った入口とは反対側のドアが思いっきり閉められたようだ。
何人かの女子が音にびっくりして硬直していた。
誰がやったのか大凡のけんとうついているが、関係ないふりをして、屋上に向かった。
屋上の金網に両手をついて、グラウンドを見ていた椿が、俺に気付いて振り向き
「・・・私柊君の事好きなの、付き合って。」
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