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ルビーの石言葉は情熱。
ルビーの秘めたる力は集中力の向上。
でも、蒼いルビーならば、もう少しあってもいい。
青バラが『奇跡』や『神の祝福』なのだ。
これくらいあるはずだし、ないのなら私が決めよう。
静かなる情熱
友からの祝福
「マリク、行くわよ!」
「え、あ、でも……」
「ルビーの色が変わった時点で儀式は終わってるわ。
これ以上ここにいるのは野暮ってもんよ」
カミラクとセリパを残し、渋るマリクを連れてその場を後にする。
街に戻る途中、ふと見上げれば、夜空を一筋の光が流れた。
「流れ星だ!」
一瞬で流れる煌めき。
慌てて願い事を言おうとするマリクなどお構いなしに、光の筋はあっという間に消え去った。
残念そうなマリクだけど、そもそも、誰かに願い事を託す事自体が間違ってる。
叶えたい願い事があるなら、自分で叶えようと努力しなければ決して叶わない。
だから、人は努力する。
ゆえに、私も努力しよう。
マリクが私の気持ちに気づくその日まで……。
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