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一緒に住もうなどと軽々しくそんな言葉を吐く知己に、軽くイラつきを覚える。
確かにあれから知己だけを好きだったわけではなく、人並みに恋人がいたこともあった。しかし、知己と再会してからというものの、油断をしたらいとも簡単に恋心が再燃しそうで怖いのだ。
暁人の思春期は、知己がすべてだったのだから――たとえ亘琉という絶対に勝てない存在があったとしても。
「なんだよ……俺んち結構広いのにな。遠慮することないのに」
暁人の心など全く知る由もない知己は、つまらなそうにつぶやく。そんな言葉をかき消すように、ぐっとあおったビールがひどく苦かった。
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