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「ありがとう、でも……やっぱり俺、あいつ以外って考えられないわ……ごめんな」 「うん、わかってたよ。こっちこそごめん……」 高校二年、十七歳のとき――桜が舞う中での一世一代の告白はあっけなく玉砕した。 でもそれはわかりきっていたこと。自分の気持ちに折り合いをつけるため、はっきりさせたかっただけだ。だけどそれならなぜ、こんなに涙が出るのだろう。 死んだ人には敵わない――――絶対に。
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