4人が本棚に入れています
本棚に追加
アリア&クロウ
─アリア&クロウ─
「何でクロウは僕を助けたんだ?」
ある日、射撃の練習をしながらアリアが問いかけてきた。
「…射撃に集中しろォ。てめェは何かしながら的に当てられる程、器用じゃねェだろォが」
「失礼なやつだな!僕だって、考え事しながら的にくらい当てれる!」
「どォだか」
クロウはニヤリと笑う、それにアリアはキッとクロウを睨み付けた。
「お前は僕を何だと思ってるんだ。これでも軍人だったんだぞ」
「三等兵だろォ?」
「う、う五月蝿い!なんで知ってるんだ!」
「てめェのきったねェボロボロの服から身分証明書があった」
「っ!確かに…汚れていたけどその言い方は酷いぞ」
「何だァ。まさか、今更女扱いしろってかァ?てめェみてェなガキ相手にしねェから安心してろ」
「う、うるさい!誰がそんな事言ったんだ!」
パン!と銃声が響き渡る。ついアリアが引き金を引いてしまったのである。
「……あ」
「当たってねェ。てめェ的が見えてねェのかよ」
「お、お前のせいだ!」
怒鳴るアリアにクツクツ笑うクロウ、そんな様子のクロウにアリアが銃口を向けるまであと2秒。
(しねえええ!)
(あぶねェな。的が見えてねェの?(笑))
最初のコメントを投稿しよう!