最終章

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「え?光人様?」 「 優。『お風呂』に行こうか。儀式の前に体を清めないと。」  光人は笑顔で言ったが目が笑っていなかった。 「光人様。・・・目が怖いよ。本当に清めるだけだよね?」 「・・・それは優次第かな。私の奥さんはすぐ私を煽るから。我慢できるかどうか・・・?」 「もうこれ以上できないよ!?それに僕、煽ってなんか・・・」  もしもじ恥ずかしがる優の額にキスをする。 「じゃあ、行こうか。」 光人は強引に優を抱えたまま廊下に出る。 「ねぇ、本当に何もしないよね?」  じたばた慌てる優をしっかり抱いたまま、光人はずんずん進んで行く。 「さあ、どうかな?」  いたずらっぽく笑う光人を見て、優は諦めたように光人の首に手をまわした。 「もう、のぼせたら怒りますからねっ」  照れながら優は光人の肩に顔を隠す。そして、ぼそっとつぶやいた。 「その顔は反則です・・・。」  真っ赤になってチラっと上目遣いで光人を見ると、光人もほんのり赤くなっている。 「私は・・・本当に幸せ者だな。こんな可愛い花嫁とずっと一緒にいられるなんて。」 「光人様・・・。僕もすごく幸せです・・・ここに来て良かった。」  見つめあい、二人はそっとキスをした。  これからも一緒だと誓うように。これから始まる幸せな生活を思いながら。                                     終
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