24人が本棚に入れています
本棚に追加
「ああもう、口開けて」
ふいに彼が言うので、
何も考えず阿呆のように
ぱかっと口を開けたら、
ぽろっとレモン味の飴玉が
飛び込んできました。
なにこれ、
飴あげるから泣きやんでってこと?
私は子供?
あれっ……
でもこの飴、この飴!
「――アッ、ごめん!
それめっちゃ酸っぱいヤツだった」
ますますおろおろしていく
その人がおかしくて、
口の中が酸っぱいのがおかしくて、
気付けば私の涙は止まって、
次はたくさん笑っていました。
最初のコメントを投稿しよう!