そう言って彼女は笑った

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ある日の放課後、寧恩のクラスへ行こうと、廊下の角を曲がろうとした時、私の名前が聞こえて、足を止めた。 「神崎さんて、佐伯さんと仲良いんでしょ」 「意外な組み合わせだよね。佐伯さんなんて、この間の全国模試1位だったじゃん」 「だって、あの子東大いくんでしょ」 「え、そうなの」 「正直、釣り合わないよね。確かに美人だし金持ちかもしれないけど、それだけじゃない? 神崎さんて」 「たしかに。なんで佐伯さん、あんな子と仲良いのかな」 そんなことは私が一番よくわかっている。寧恩が全国で1番学力の高い高校生だと知ったのは、よく話すようになってからだった。私と寧恩とでは、学力に差がありすぎる。けれど、彼女はそれに対してなにも言わなかった。
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