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僕の父さん・近藤雅弘(まさひろ)は
セイバードール関係者…と言うには語弊がある。
が、大学教授でセイバードールに関係する
研究や論文を発表している第一人者だ。
今日の、正月の雰囲気が残る日でも
家には居なく、どこぞに出掛けている。
こう言う時の為に持っているケータイで
連絡をして、僕の今の意志を伝える。
「…ぁぁ、なんだ。ユウジか。どうした?」
周りには雑音も聞こえるような場所に居るよう。
「…僕、セイバードール関係者になるっ!」
さすがにちょっと躊躇した。だが、宣言する。
「。。。そうか…意思は固いのか…?」
いつかそうなるだろうと予期していたのか
迷いも葛藤も無いか、改めて意志を問われる。
「人より詳しくて、プロの予想屋も舌を巻く
ようなマニアがならなくて、誰がなるんだ?」
否定されているような気がしたので
僕は語気を強めて言い放つようにした。
強気にまくし立てる。気持ちの表れだ。
「。。。東卓高校に行きなさい。
私から祖父さんに伝えておくから…」
そう言うと父さんは電話を切った。
東卓高校…セイバードール好きなら
好んで行きたがる高校を、僕は蹴った。
「コネがあるから行けるよ?」と
父さんから言われたが、僕は敢えて止めた。
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