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「♪。そうですか」
ん?「♪」は何を意味する?
にっこり微笑んだ彼女は「確認するので
お待ち下さい」と言いその場を後にした。
良いのかな…他校の生徒が此処に居て。
とか場違いな所に来てしまった気がする。
時間が過ぎるのが遅くなる。とは
こう言う事を言うんだ。と実感する
ぐらい、僕の中ではスローになる。
体感で30分は待った時に、彼女は戻る。
「オーナーから直々に話があるので
オーナー室に来て下さい。との事です」
オーナーから告げられる話にロクな事はない。
無理難題を押し付けられるか、厄介な事だ。
強(あなが)ち間違って無かったが。
オーナー室に通された僕は、見慣れぬ
黒革のソファに座る。その座り心地は
とてもよく、クククッという音と共に
身体にフィットするように、深く沈む。
「雅弘から話は聞いたが、異存は無いか?」
爺さんとは思えない、深みのある声に
ヤクザの幹部でも任されるような感じに
聴こえてしまう錯覚に陥った。違うけど。
「僕っ!セイバードール関係者になるっ!」
「フフッ…迷いは無いようだな…」
数多の人を観てきた感覚だろうか
僕の声から心情を察しているよう。
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