何になりたいか?ではなく、何をしたいか?

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雫さんは、三名の女性を従えて戻る。 僕の知りうる限りでは、デビューもしてない 幼体(産まれて1~2年程度のドール)のよう。 「さて、ユウジ。お主は どの娘に将来性を感じる?」 質問は至極簡単。だが、難題だ。 要は仔馬を観て、重賞を獲る馬はどれか? と問われているに等しいからだ。 無理だ、普通なら。そう、普通なら。 僕は普通ではない。ファームに 見学に来る程のドールファンだ。 見学歴は優に6年を越えている。 セイバードールの現役は短い。 デビューするのが3歳。引退は 早ければ5~6歳。最長で9歳だ。 イシスより三代前からSAGAを視ている。 今も将来性を有望視する、青田買いの ドールはSAGAには4~5体いる。 見た目で判断する事は、ファンを自称するなら 出来て当然の芸当だと思っているくらいだ。 イシスはデビュー前から着目していた だけに、思い入れも強いドールなのだ。 「左から、双華(そうか)亜矢虎(あやこ) 斧雪(ふぶき)と呼んでおる。幼名だがな」 幼体に付ける名前が、幼名。 デビューする時には成名になる。 イシス、ユリウスは成名を名乗っている。
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