何になりたいか?ではなく、何をしたいか?

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「…上手く言えないけど、好み…かな? 血統はどの娘も悪くないし、力は五分の 状態にある。最後は僕の好み、しかない」 勲さんは顎を手でさすりながら、黙考した。 僕は判決が下される、その瞬間を待った。 (一番体軸のブレが少ない娘を選ぶとは… そこまでは分からないのか…それとも感覚か 適性は、雅弘よりは見込みがありそうだな…) 「雫、例の準備を」「かしこまりました」 阿吽の呼吸でやり取りする。想定内なのか? 雫さんは勲さんのアシスタントだろう。 オーナーの命令を忠実に実行し、 無駄な動きを見せない。手際もよい。 「優秀なファームに優秀なアシスタントあり」 というドール格言を地で行く、お手本のような 信頼にも近い連携が出来上がっているようだ。 雫さんのメイド姿を言わない方が良かったか? (いつの間に着替えたんだろうか…) 「ユウジ、テストは合格だ」 「えっ!?ホントなのっ?!」 合格と言われて胸をなでおろした。 双肩の荷が降りたように軽くなる。 「ユウジはオーナーとしての素質もある。 どうだ?ファームを立ち上げてみないか?」
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