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年の瀬も迫る年末には、今年を締めくくる
イベントが目白押しだ。本日もまたそれになる。
世間がクリスマスだとか、年明けの準備に
何かと急き立てられる頃に、恒例の大会がある。
「第46回、有馬杯の決勝戦まで
駒を進めたセイバードールはこの二人!」
テレビのアナウンサーは、会場に集まった
観客の熱気を伝えようとアツく語る。
大げさかもしれないが、実際はそれ以上だ。
「西ゲートから登場したのは、
SAGA所属・イシスだぁっ!
去年は桜花杯、梅花杯、菊花杯と制して
今年はエリザベス女王杯を制し現在4冠っ!
今年最後の有馬杯は決勝戦に相応しい相手!
最強を誇示する事が出来るのかぁっ!?」
ゆっくりと歩き観客の声援に答える。
学生の体操服に身を包んだ銀長髪の彼女は
デビュー戦からその強さを顕示する。
「東ゲートから登場したのは、
カイザー所属・ユリウスだぁっ!
天皇杯春・秋、宝塚杯、ジャパンカップと
今年は無敗の四冠!最後の有馬杯を制して
史上二人目のグランドスラムを達成か!?」
痛々しい傷は準決勝による深手。
ジャージに身を包んだ黒髪短髪の彼は、
今年最強の注目ドールと言われ続けてきた。
だが、満身創痍だ。彼に勝ち目は薄い。
準決勝の試合を見れば、結果がみえる。
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