セイバードールは人気者

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「果たして、そうかしらね…」 僕の隣で一緒に観戦するアヤコが言う。 僕と彼女の出会いは中学時代まで遡る。 僕はいつものようにセイバードール闘技場 横の屋外モニターが設置してある場所に 行くと、僕と同じようにモニターを 食い入るように見つめる女性がいた。 それが、彼女・アヤコとの出会いだ。 僕・近藤ユウジは学校…ぃゃ…同世代でも 比類なきセイバードールファンと自負する。 SAGAファーム(セイバードールの育成所) である、東卓(とうたく)高校に行けば SAGA所属のセイバードールが高校生に 混じって練習をしている姿が観られる。 現在のトップドールにも数えられる イシスに加え、次世代を担うアミ、 その次の世代である、かりんまで網羅。 アヤコさんは僕と歳が変わらないのに 僕と同じくらい詳しかったのをよく覚えている。 (アヤコさんも中学の制服を着てた) 毎週のように同じ場所で会っては セイバードール談義を繰り返す。 端から見ていた同級生に「彼女か?」と 訊かれたが、僕は「同志だ」と返した。 アヤコさんはユリウスファン。 カイザーファームである、帝王会館まで 練習風景を観に行くくらいのファンだ。
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