18人が本棚に入れています
本棚に追加
3日後の日曜日。
俺は待ち合わせ場所の噴水広場に来ていた。
現在の時刻は12:40。
因みに待ち合わせは13:00。
部活で疲れた俺のために、デートの時間を遅らせて午後からに。
そのせいか、しっかり寝たはずなのに怠い。
燦々と降り注ぐ太陽光が目に眩しく、肌はじりじりと焼かれていく。
あまりの暑さにさっき触った噴水の水が温くなっていた。
はあ…7月になってあんま経ってないのに…もう夏。
梅雨明けしても、これはこれで嫌い…
そんな事を考えていると、不意に誰かに肩をトントンされた。
「ゴメン、紫月さん!待ったよね?信号全部引っかかっちゃってさ…言い訳がましくてゴメン、本当!」
両手をパチンと合わせ、そう頭を下げる嶺也がいた。
どうやら赤信号にモテすぎて遅れたらしく、待たせた事に申し訳ないと謝っているみたいだ。
開口一番にそれはちょっと付いてけないが。
「大丈夫だ、気にすんな。運が悪かっただけだろ?あんま謝んな…こっちが悪いことしてるみたいでヤダ。」
ジト目で見つめると、パッと表情を変え、さっきのが嘘みたいに晴れやかな笑みを浮かべた。
「紫月さん、そろそろ行こう。」
どうやら気分切り替えて、デートすることにしたらしい。
すかさず、手握って来たし。
しかも恋人繋ぎ。
「そうだな…行くか。今日なんか蒸し暑いし。外より中だな。」
それにスルーを決め込み、賛同した。
「(ちょ…///!紫月さん今の何か…卑猥。それに暑さのせいか、気怠げな感じと上気した頬…エロすぎるッ!てか色気ダダ漏れ…ヤバイな、これ)だよね…じゃ、いざ水族館へ!」
「(…?なんか妙にテンション高いな。そんなに水族館行きたかったのか?)なあ、帰りスーパー寄んのか?」
「(す、スーパー?ああ、何かいる奴あるかって事か!)…!…ああ、うん。色んなもの切らしてたし。」
最初のコメントを投稿しよう!